EP0では、エレベーターが単なる設備ではなく、
都市を支える「縦の交通インフラ」であることをお話ししました。
そして、その更新工事市場は都市が存在する限り続く巨大な市場です。
しかし、ここで一つの疑問が生まれます。
なぜ世界最高レベルのメーカーが存在する業界なのに、
現場では同じような課題が何十年も繰り返されているのか。
そこには、
メーカーの技術力だけでは解決できない
構造的な課題が存在しているのです。
それでもなお、
更新工事の現場には長年解決されていない構造的な課題が存在する。
今回は、その理由について掘り下げていきます。
エレベーター更新工事はなぜ複雑なのか?

エレベーター更新工事には、多くの人が知らない特徴があります。
それは、エレベーター本体の交換だけでは工事が完了しないことです。
一般的なエレベーターリニューアル工事では、
・解体工事
・付帯建築工事
・電気工事
・防火区画工事
・内装復旧工事
・シャフト鉄骨工事
など、多数の専門工事が同時に発生します。
つまりエレベーター更新工事とは、単なる設備更新ではなく、多くの専門業者が連携して進める総合工事なのです。
世界最高レベルのメーカーでも避けられない課題
世界には優れたエレベーターメーカーが存在します。
彼らはエレベーター本体の設計・製造・保守において、世界最高レベルの技術を持っています。
しかし、更新工事になると話は少し変わります。
なぜなら工事現場では、多数の専門業者が関わるからです。
メーカーは工事全体を統括します。
しかし、解体工事や付帯建築工事まで自社で施工するわけではありません。
そのため現場では、多くの協力会社との工程調整が必要になります。
分業という名の分断
もちろん分業そのものが悪いわけではありません。
むしろ専門技術が高度化した結果とも言えます。
しかし業者が増えるほど、
・工程調整
・品質管理
・安全管理
・情報共有
は複雑になります。
誰かが遅れれば全体が遅れる。
誰かがミスをすれば全体に影響する。
そして、その調整を担うのがメーカーの現場責任者です。
実際に現場で仕事をしてきて感じるのは、
「工事を統括する担当者ほど大変な人はいない」
ということです。
エレベーター付帯建築工事という空白地帯
エレベーター更新工事の現場では、多くの人が機械そのものに注目します。
しかし実際には、その周囲で行われる建築工事こそが現場を支えているのです。

私たちは、この構造に以前から疑問を持っていました。
もし建築側を一つにまとめられたらどうだろう。
もし現場の調整コストを減らせたらどうだろう。
もしメーカーが本来注力すべき業務に集中できたらどうだろう。
その発想から生まれたのがZEVIONです。
私たちはメーカーの代わりになりたいわけではありません。
メーカーが本来持つ技術力を、より発揮しやすくする存在でありたいと考えています。
Total Vertical Engineeringという考え方

私たちは建築工事会社としてスタートしました。
しかし目指しているのは単なる施工会社ではありません。
エレベーター更新工事を、
もっと合理的に。
もっと安全に。
もっとシンプルに。
そして長年当たり前だった分断された工事構造を再設計すること。
その挑戦の先にあるのが、
Total Vertical Engineering
(トータル バーティカル エンジニアリング)
という考え方です。
現場で起きている問題の多くは、
実はエレベーターそのものではありません。
長年、
誰も注目してこなかった
「付帯建築工事」にあります。
しかし不思議なことに、
その重要な領域は今もなお
業界の中で曖昧なまま残されています。
次回は、
エレベーター更新工事の裏側に存在する
“付帯建築工事という空白地帯”
について掘り下げていきます。
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私たちの挑戦を綴るストーリーシリーズです。




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