なぜ、ZEVION TRAINING LAB を作ったのか。
その理由はただ一つ。 “統合施工” を成立させるためのエビデンスが必要だったからです。
エレベーター付帯工事は、決して大きな工事ではありません。 しかしその実態は、複数の業種が複雑に絡み合う 小工事の集合体 です。 だからこそ、本来は「誰でもできる作業」ではなく、 業種を横断して理解し、合理性を担保できるマルチスキル が求められます。
そのためには、経験や勘ではなく、 専門性を体系化し、特殊技術として訓練する仕組み が必要でした。 これまで誰も可視化できなかった “付帯工事の構造” を再現し、 その技術を証明する場所―― それが ZEVION TRAINING LAB です。
ここでは、LABを作ることになった経緯や、それらから恩恵をうけるメリットなどを解説します。

なぜエレベーター更新工事では“分業”が成立しないのか
建設業において分業は合理的な仕組みです。 しかし、エレベーター更新工事だけはその前提が成立しません。
その理由は、この工事が 小工事でありながら複数工種が密接に絡み合い、 さらに縦方向の狭小空間で進む特殊領域 だからです。
乗場前は極端に狭く、複数工種が同時に作業することは不可能。 しかも作業は小規模であるため、各工種は本業の“隙間仕事”として扱われ、 現場ごとに担当者も技術レベルもバラバラになります。
小工事なのに多工種がまたがる。 多工種なのに同時作業ができない。
この矛盾こそが、付帯工事の本質的な課題です。
だから私は、この領域を“技術体系”として再定義し、 統合施工を成立させるためのエビデンスをつくる必要があると考えました。
矛盾を潰し続けた10年が、LABを生んだ

私が「付帯工事は技術体系として再定義すべきだ」と確信したのは、 理論からではありません。
この10年間、私は現場で 解体から仕上げまでを自分自身の手で行い、 マルチスキルで施工することで、 構造の矛盾を一つずつ潰してきました。
その積み重ねが、技術体系化の必要性を“思想”ではなく“確信”に変えました。
分業では解決できなかった“現場の詰まり”が消えていった
エレベーター更新工事は、 小工事 × 多工種 × 狭小空間 × 縦方向の連続性という矛盾を抱えています。
分業では必ず詰まりが生まれる。 しかし、私が業種をまたいで施工すると、その詰まりが驚くほど消えた。
- 工種間の待ち時間がなくなる
- 段取りが滑らかになる
- 仕上がりの精度が安定する
現場全体の流れがスムーズになる という事実を、私は自分の手で証明しました。
管理者の負担が劇的に減った
分業では、管理者は常に調整に追われます。
- 解体屋の段取り
- 内装屋の段取り
- 電気屋の段取り
- 据付との調整
しかし、私が業種横断で施工すると、 管理者が抱えていた“調整コスト”がほぼ消えた。
統合施工は、管理の負担を減らす。 これは現場でしか気づけない真実でした。
技術が積み上がり、専門家としての深度が増した
一つとして同じ現場はありません。 だからこそ、毎回の現場で新しい発見があり、 技術が積み上がっていく。
- 解体の癖(難易度)
- 建物の構造の違い
- 防火区画の考え方
- 据付との相性、連携
- 仕上げの精度の出し方
これらが “点”ではなく“線”としてつながり、 やがて“面”として理解できるようになった。
結果として、 この領域の専門家としての知識と安全レベルが 圧倒的に高まっていった。
この10年の体現が、LAB の思想を裏付ける“エビデンス”になった
私は思いました。
「この10年で自分が体現した合理性を、 誰でも再現できるようにしたい。」
これが TRAINING LAB の思想の核です。
- 分業では解決できない構造的矛盾
- マルチスキルで施工することで生まれる合理性
- 現場の流れが滑らかになるという事実
- 管理者の負担が減るという実証
- 技術が積み上がり、専門家が育つという確信
これらすべてを “仕組みとして再現する場所” が必要だった。
その答えが、 ZEVION TRAINING LAB です。
ZEVION TRAINING LAB は研修施設ではない
― 技術を“必然”で育てる実験場
ZEVION TRAINING LAB をつくった理由はただ一つ。
技術を偶然に任せないため。
- 誰が教えても同じ品質
- どの現場でも同じ基準
- 経験だけに依存しない成長
これを実現するには、 “研修”ではなく 技術を再現し、検証できる環境 が必要でした。
LABは、現場の散らばりを統合するための場所
エレベーター更新工事は、 小工事でありながら多工種がまたがり、 しかも狭小空間で同時作業ができないという矛盾を抱えています。
LABでは、この矛盾を分解し、 構造として理解し、体系として学べるように再現 しています。
LABで扱うのは“作業”ではなく“構造”
- 解体の基礎
- LGS・ボードの基準
- 仕上げの精度
- 防火区画の考え方
- 据付との連携ポイント
これらを“点”ではなく“線”として理解し、 現場で起きる“本当の問題”を 安全に、体系的に学べる場所。
それが ZEVION TRAINING LAB です。
私たちが育てたいのは「Z軸を理解する技術者」

私たちが育てたいのは、 単なる作業者ではありません。
- ボード職人でもない
- 解体職人でもない
- 電気職人でもない
エレベーター更新工事全体を理解できる技術者です。
- 構造を知る
- 建築を知る
- 仕上げを知る
- 据付まで理解する
建物のZ軸を理解する技術者。 そんな人材が増えたとき、 この業界はもっと進化できる。
私は本気でそう思っています。
ZEVION TRAINING LAB の先にあるもの
― 成長を見える化する仕組みへ
ZEVION TRAINING LAB は、 技術を“必然で育てる”ための仕組みです。
しかし、技術を育てるだけでは十分ではありません。
人がどこにいて、どこへ向かい、 何を身につければ成長できるのか。
その“道筋”が見えなければ、 挑戦は続きません。
だから私たちは、 成長を見える化する仕組み をつくりました。
それが レベルスコアリング制度(ZL1〜ZL10) です。
次回は、 この制度がなぜ必要だったのか、 どんな思想で生まれたのかをお話しします。
▶ EP4:なぜレベルスコアリング制度を作ったのか — 成長を偶然にしないために
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📖 ゼヴィオン創世記
ZEVIONはなぜ生まれたのか。
エレベーター更新工事の構造的課題と、
付帯建築工事という空白地帯。
私たちの挑戦を綴るストーリーシリーズです。

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